[ピークチャレンジ] 狩りをするより、羊の毛を刈っている時間のほうがずっと長くなっていたゲーム、マビノギ

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[ピークチャレンジ] 狩りをするより、羊の毛を刈っている時間のほうがずっと長くなっていたゲーム、マビノギ

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夜更けのダンバートン広場に立っていると、ふとこんなことを思うときがあります。

「今日も特別なことは何もしていないのに、どうしてもう2時間も経っているんだろう?」

ボスを倒したわけでもなければ、いい装備を手に入れたわけでもありません。カバンを整理しているうちに一度だけ楽器を鳴らして、通りかかったギルドメンバーと少し話しました。そうこうするうちに銀行へ預けていた材料のことを思い出して、生活スキルを少し上げて……結局、最初にやろうとしていたことには手もつけられませんでした。

普通のゲームなら、時間を無駄にしたような気分になってもおかしくありません。でもマビノギでは、そんな一日さえ不思議と惜しく感じなかったんです。

私が今でも長寿ゲームとして勧めたいネクソンのタイトルは、マビノギです。

古いゲームなので、初めて触れると古さを感じる部分があるのも事実です。移動やメニューにすぐ慣れないこともありますし、やれることが多すぎて、何から始めればいいのか途方に暮れることもあります。

それでも数日遊んでみると、このゲームが長く生き残ってきた理由が少しずつ見えてきます。マビノギは、強いキャラクターを作って終わるゲームというより、自分の好きなやり方で時間を過ごすゲームに近いからです。

初日の目標は戦闘だったのに、実際にしていたのはアルバイトでした

最初にマビノギを始めたとき、私はファンタジーの戦闘ゲームだと思っていました。

剣を持ってダンジョンを回り、どんどん強くなるつもりだったんです。けれどティルコネイルを歩いているうちに、NPCが頼んでくるアルバイトが目に入りました。物を届けたり、材料を集めたり、時間になったらまた顔を出したりする――そんな単純な仕事でした。

最初は、序盤の資金集めのつもりで始めました。

ところが数日もすると、報酬よりも出勤時間のほうを気にするようになっていました。アルバイトの時間を逃すと、なぜかその日の予定が崩れたような気がして、必要な材料をあらかじめカバンに入れておくことまでしていました。

ほかのゲームならあっという間に通り過ぎる序盤の町が、マビノギでは暮らしの場所のように感じられました。誰に言われるでもなく同じ道を歩き、顔なじみのNPCを訪ね、羊毛や木のような何気ない材料を集めていました。

戦闘をしていないのに、キャラクターが少しずつ育っていく感覚があったんです。

こういうペースをもどかしく感じる人もいると思います。でも私には、その緩やかさがむしろ心地よく感じられました。毎日大きな目標を達成しなくても、「今日はちゃんと遊んだな」と思えたからです。

離れていた時間があっても、ちゃんと覚えている場所がありました

古いオンラインゲームに復帰すると、たいてい最初に戸惑うのはメニューです。

マビノギも、数年ぶりに戻ってきたときには知らない機能やアイテムがかなり増えていました。カバンには用途を思い出せない材料がたまっていて、どうしてこのスキルを上げたのかさえ、うまく思い出せませんでした。

それでも、ティルコネイルの道とダンバートンの広場だけはすぐに思い出せました。

キャラクターの装備より先に、町の位置が浮かんでくるのが不思議でした。昔よく座っていた場所をもう一度通ると、その頃一緒にいた人たちのことまで自然と思い出しました。

しばらくは新しいコンテンツを探すこともせず、昔よく歩いた道ばかりをたどっていました。銀行を開いて倉庫を確認し、古い楽器を取り出して演奏し、必要でもない材料をまた集めたりもしました。

復帰初日から、急いで追いつかなければいけないという圧迫感はありませんでした。

マビノギは、少し離れたからといって、そのあいだの記憶まで消えてしまうようなゲームではありませんでした。昔していたことをそのまま続けてもいいし、まったく違う暮らし方を始めてもよかったんです。

戦闘がしたくない日にも、ログインする理由がありました

マビノギに長く飽きずにいられたいちばんの理由は、戦闘以外の選択肢が本当に多かったことです。

戦いたくない日は生活スキルを上げ、単純な反復がしたいときは材料を集めました。余裕がある日は交易をして、何もしたくない日は町でほかのプレイヤーたちの服や演奏を眺めていました。

中でも音楽は、思っていた以上に長く心をつかんでくるコンテンツでした。

最初は、どんな曲でも演奏すればいいと思っていました。でも実際に楽譜を探して、いろいろな楽器を合わせてみると、同じ曲でも雰囲気がまるで違ったんです。友だちとテンポがずれて演奏がひどいことになった日もありましたが、ぴたりと合ったときの楽しさは、ダンジョンをクリアしたときとはまた別のものでした。

衣装も同じでした。

能力値だけ見れば、わざわざ必要とは言えない服なのに、キャラクターによく似合うというだけで何日も悩みました。装備の性能より、染色の色を決めるほうに時間がかかった日もあったくらいです。

このゲームでは、そういう行動は寄り道ではありませんでした。

戦闘、生活、音楽、交易、衣装。そのどれかひとつだけでも、ちゃんとひとつの遊び方になっていました。毎日同じコンテンツを繰り返さなくていいから、長くログインしていても息苦しさが少なかったんです。

今から始める人に、先に伝えておきたいこと

マビノギは情報量が多いので、最初から全部理解しようとすると、かえって疲れてしまいます。私も復帰したとき、攻略をいくつも開いて勉強から始めたせいで、そのままゲームを閉じてしまったことがありました。

実際に役に立ったやり方は、もっとずっと単純でした。

まず 最初からすべてのスキルを上げようとしないほうがいいです。
戦闘をひとつ、興味のある生活系をひとつ。それくらい決めておけば十分です。剣を使いながら料理をしてもいいし、魔法を覚えながら音楽を楽しんでもかまいません。効率だけを見て、気の進まないスキルを握り続けると、すぐに疲れてしまいます。

二つ目は カバンと銀行から先に整理することです。
復帰ユーザーなら、なおさら大事です。用途のわからない材料を全部持ち歩いていると、必要な物を探すだけでもひと苦労になります。今すぐ使う物、取引する物、よくわからない物に分けて保管するようにしたら、プレイがずいぶん楽になりました。

三つ目は メインストーリーを急いで進めすぎないことです。
マビノギの物語は、登場人物や地域を少しずつ覚えながら進めるほうが、より面白く感じられました。台詞を全部飛ばして報酬だけ受け取っていると、あとから人物関係がわからなくなってしまいました。

四つ目は 最初から高い装備をそろえないことです。
どんな戦い方が自分の手になじむのか確かめるまでは、基本装備で十分でした。みんながいいと言う武器を買ってみたものの、操作感が合わなくて結局また替えたこともあります。

最後に 助けを求めることを、あまり重く考えなくても大丈夫です。
古いゲームだからこそ、初心者には当たり前の用語でさえ馴染みがないことがあります。ひとりで検索して行き詰まっていた内容をゲーム内で聞いてみると、意外なくらい丁寧に教えてくれる人がたくさんいました。

古いゲームなのに、また勧めたくなる理由

マビノギは、最新のゲームのように何もかもが速くて滑らか、という作品ではありません。

最初は古い画面構成や複雑なシステムを不便に感じるかもしれません。長く遊んでいるユーザーと新規ユーザーの差も、決して小さくはありません。

それでも今始める価値がある理由は、はっきりあります。

誰かと同じペースで走る必要がなく、戦闘でつまずいても別のやり方で楽しめます。キャラクターを強くすることだけでなく、服を合わせて、楽器を演奏して、物を作って、町を歩き回る――そんな時間まで含めて、ちゃんと自分の記録として残っていきます。

何よりよかったのは、復帰したときに帰っていける場所があることでした。

新しいコンテンツにすぐ追いつけなくても、昔好きだったことをまた始められました。数日しっかり遊んで少し休んでもいいし、ある日ふと思い出してログインし、町をひと回りするだけでもよかったんです。

だからマビノギを長く愛されてきたゲームだと言うとき、私はただサービス期間が長いだけの作品だとは思いません。

人それぞれ違う思い出を積み重ねる余白を、長いあいだ残してくれたゲーム。そんな言い方のほうが、しっくりきます。

私にとってマビノギは、毎日やるゲームではなく、たまに帰っても気まずくない古い町です。

新しいゲームのスピードに少し疲れていたり、戦闘以外にもやることの多いオンラインゲームを探しているなら、今から始めても十分に自分なりの楽しさを見つけられると思います。

皆さんにも、久しぶりにログインしても道のほうから先に思い出せるような長寿ゲームはありますか?

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