[ピークチャレンジ] どうしても憎みきれないヴィラン、デミアン。

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[ピークチャレンジ] どうしても憎みきれないヴィラン、デミアン。

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種族の救済のために自ら破滅を選んだメイプルストーリーのデミアンが、憎みきれないヴィランである理由

家族を救うための凄絶な選択が生んだ、悲劇の悪役

ゲームに登場する数多くの悪役の中でも、私に最も強い印象を残し、どうしても憎み切れなかったヴィランは、メイプルストーリーのデミアンです。結論から言えば、彼は世界を脅かす残忍な軍団長です。けれど、その悪行のすべてが、突き詰めれば自らの種族を救い、母を蘇らせるための必死の足掻きにほかならなかったという背景を知ってしまうと、嫌悪より先にやりきれなさがこみ上げてくる――そんな痛ましくも強く心に残るキャラクターなのです。

純粋な少年が、世界を脅かす軍団長になるまでの物語

デミアンはもともと人間と魔族の間に生まれたハーフ魔族で、翼がないという理由だけで同族の中から激しい差別を受けていた、か弱い少年でした。ですが、村が襲撃され、母を失うという悲劇のただ中で、彼は軍団長アカイラムの策略に呑み込まれてしまいます。母を蘇らせられるという偽りの言葉を信じ、自らの魂を差し出す契約を結んで軍団長となり、ただもう一度家族に会いたいという一念だけを支えに力を求め、悪行を重ねていくことになります。最後は他者に徹底して利用されるだけ利用され、惨めな死を迎えるその生涯は、悪党というよりも、むしろ悲劇の犠牲者と呼ぶほうがふさわしいものでした。

Heroes of Mapleをプレイしながら胸で感じた兄弟の悲劇

私がメイプルストーリーを遊ぶ中で、デミアンというキャラクターに本格的に感情移入するようになったのは、冬休みのあいだにHeroes of Mapleのストーリーを一気に追い切ったときでした。単にキャラクターレベルを上げるために倒すレイドボスとしてではなく、ストーリーを通して彼の背景をすべて理解したうえで向き合ったデミアンのボス戦は、没入感がまるで違いました。もの悲しいボス戦BGMを聴きながら、彼の実兄であるデーモンとの悲劇的な対立を自分の手でなぞっていく時間は、胸が締めつけられるようでした。ボスパターンは厄介で何度も失敗しましたが、それでも彼の痛切な台詞の数々が物語と重なり合い、深い余韻を残したのです。

ささやかな願いが招いた破滅と、ユーザーの胸に残った余韻

デミアンが引き起こした破壊や悪行そのものは、もちろん正当化できるものではありません。けれど彼が望んでいたのは、大仰な世界征服でも絶対的な権力でもなかったのです。ただ失ってしまった家族を取り戻したい――そんな一人の少年の純粋な願いが、誤った手段と結びついた末に歪んだ結末へと転がってしまった。だからこそ彼は、ユーザーに憎しみよりも憐憫を抱かせるヴィランになったのだと思います。ボスをクリアして長い時間が経った今でも、メイプルストーリーで最も記憶に残る完成度の高い悪役として、私はデミアンの名を思い浮かべます。